刻印

刻印1

刻印

 男の右腕には包帯が巻かれている。痛々しくそれは真っ赤に染まっていた。だが男はその傷は気にも留めずに思考する。

 「……どうすればいいんだ」

 簡素な机に肘をつきなが苦脳するように独白する。

 「……他に、方法はないのか!」

 拳を机に叩き付けるが、答えは返ってこない。

 虚しい音だけがテントの中に響く。

 「……………」

 天を仰ぎ、

 「……この星には……神の慈悲すら無いのか!」

 逆らうように叫びをあげる。

 男は、決断を迫られていた。